
子どもの運動経験は健康・体力づくりや運動への興味関心だけでなく、脳や心身の発育発達、学習能力や社会性を育むのにも大切だと言われています。
近年は生活環境・社会的環境の変化により、自然の中で遊ぶことや屋外で自由に体を動かす機会が減っています。友だちとゲームを一緒にして遊ぶことはあっても、空き地や草むらの中に入って遊んだり秘密基地をつくったり、自分たちで決まりやルールを考え遊びを創り出し身体を動かすことなどが少なくなっているのではないでしょうか。このような環境変化は、体力運動能力の低下だけでなく、脳機能や非認知能力、社会性が育つ機会の減少を招くことが心配されています。

また、積極的にスポーツに取り組んでいる子どもたちもいるのですが、その中には過剰な練習や不適切なトレーニング、行き過ぎた競技志向の指導が心身の過度な負担となり、スポーツ障害や燃え尽き症候群などになってしまうことがあります。
コオーディネーショントレーニングの研究者である徳島大学名誉教授の荒木秀夫先生は「特化・固定化・早熟化を避ける」のように表現されますが、幼少年期は特に、特定のスポーツの練習ばかりするのではなく、自分の持っている身体感覚や動きを、さまざまな環境に応じて組み合わせ、自由自在に新しい動きをつくる、そのような能力を伸ばすことが重要です。

私たちが取り組むコオーディネーショントレーニングをはじめとした運動は、体力運動能力や心身の健康はもちろん、豊かな知性や感性、創造性を育むことを目的としています。
子どもたちが持っている大きな可能性を伸ばすのが遊びや運動です。スポーツの勝敗や運動の出来不出来ばかりを問うのではなく、伸び伸びと身体を動かして遊ぶ・運動できる環境。そのような場、遊びや学びの豊かな環境をつくれるよう取り組んでいます。